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法人の赤字はどこまで活かせる?

法人の赤字はどこまで活かせる?

1. 最長10年間!赤字を未来の利益と相殺する「繰越控除」

法人の赤字活用における最大の基本であり、最も強力な制度が「繰越控除(青色欠損金の繰越控除)」です。

  • 10年間のタイムリミット: 創業期に出た赤字(欠損金)は、翌年以降、最長10年間にわたって繰り越すことができます。例えば、1年目に500万円の赤字が出て、2年目に300万円の黒字(利益)が出た場合、2年目の利益から1年目の赤字300万円分を相殺し、2年目の法人税を「ゼロ」に抑えることが可能です。残った200万円の赤字は、さらに3年目以降の黒字と相殺できます。(大法人等を除く)

  • 個人事業主との圧倒的な差: 個人事業主の青色申告でも赤字の繰り越しは認められていますが、その期間は「最長3年間」です。法人化することで、10年という圧倒的に長いスパンで税金をコントロールできるようになります。

町田や相模原で初期投資が大きい事業(店舗展開、製造業、IT開発など)を立ち上げる際、この「10年繰越」の権利を持っているかどうかが、数年後の自社のキャッシュ残高を大きく左右します。

2. 絶対条件:赤字を活かすための「青色申告」と手続きの期限

この強力な「赤字の10年繰越」を活用するためには、絶対に譲れない税法上の条件があります。それが「青色申告承認申請書」の提出です。

  • 期限は設立から3ヶ月以内: 会社設立の日から3ヶ月以内(または最初の事業年度終了の日の前日のいずれか早い方)に、町田税務署や相模原税務署(または相模原南税務署)へこの届出を提出しておく必要があります。

  • 1日の遅れが致命傷に: この申請書を出し忘れると、自動的に「白色申告」扱いとなります。白色申告では、どれだけ大きな赤字を出しても翌年以降に繰り越すことができず、赤字はただ消えてなくなるだけになります。

創業直後は法人口座の開設や社会保険の手続きなどで多忙を極めますが、税務署への届出だけは最優先で完了させておかなければなりません。

3. 過去の税金が戻ってくる!?「欠損金の繰戻しによる還付」

「未来の黒字と相殺する(繰越控除)」だけでなく、場合によっては「過去に払った税金を返してもらう(繰戻し還付)」という裏ワザ的な活用方法も存在します。

  • 制度の仕組み: 前年度が黒字で法人税を納めており、今年度が赤字に転落してしまった場合、今年度の赤字を前年度の黒字と相殺させることで、前年度に納めた法人税の全部または一部を現金で還付(返金)してもらうことができる制度です。

  • 中小企業の特権: 資本金1億円以下の中小法人(解散等の特殊な事情を除く一般的な中小企業)に認められている特例です。

資金繰りが厳しい局面において、税務署から直接現金が戻ってくる「繰戻し還付」は、即効性のあるキャッシュフロー改善策となります。ただし、還付請求を行うと税務署による帳簿チェック(調査)が入りやすくなる傾向もあるため、地元の税理士とよく相談した上で活用を判断するのがスマートです。

4. 起業前の準備費用も「開業費」としてストックできる

「まだ法人登記をする前に、個人のポケットマネーから払った準備費用はどうなるのか」という疑問を持つ経営者も多いでしょう。

町田・相模原でオフィス物件を探すために使った交通費、打ち合わせ代、市場調査費、パソコンの購入代金などは、すべて「開業費(または創立費)」として資産に計上できます。

  • 任意償却という魔法のルール: 開業費の最大のメリットは、「好きな事業年度に、好きなだけ経費にできる(任意償却)」という性質にあります。

  • 税金のコントロール: 1年目の決算で大きく赤字が出そうなら、開業費をわざわざ経費化せず、そのまま資産として寝かせておきます。そして、2年目や3年目に事業が大きく当たって利益が爆発したタイミングで一気に開業費を経費化し、法人税を狙い通り圧縮することができます。

起業準備中の領収書をすべて保管しておくことは、未来の赤字・黒字をコントロールするための「隠し玉」を持つことと同じです。

5. 赤字でも逃げられない「均等割」と町田・相模原の創業支援

赤字を最大限に活かして法人税をゼロに抑えたとしても、法人である以上、逃れられない最低限のコストが存在します。

  • 法人住民税の均等割: 法人は、どれだけ大赤字であっても、地域に存在するだけで課される「均等割」という地方税があります。町田市や相模原市に事務所を構える資本金1,000万円以下の中小企業の場合、毎年約7万円の固定費が必ず発生します。

この維持コストや日々の経理負担をカバーするためにも、自治体が提供している公的制度を上手に活用しましょう。

町田市や相模原市が提供する国の認定制度「特定創業支援等事業」のセミナー等を受け、証明書を取得すれば、株式会社設立時の登録免許税が半額(15万円→7.5万円)になる直接的な減税が得られます。さらに、日本政策金融公庫や地元の横浜銀行、きらぼし銀行、多摩信用金庫、さがみ信用金庫などの制度融資において、金利優遇や保証料補助を受けることができます。

公的制度で初期費用を徹底的に抑え、融資によって手元の現預金(キャッシュ)を厚くしておくことこそが、赤字期間中も倒産せずに事業を継続させる最大の防衛策です。

法人の赤字はどこまで活かせる?・完全要約

法人の赤字を最大限に活かし、経営を安定させるためのポイントは、「青色申告を行うことで、創業期に出た赤字(欠損金)を最長10年間にわたって未来の黒字と相殺し、将来の法人税を大幅に圧縮できること」「この権利を得るために、設立から3ヶ月以内に町田・相模原の管轄税務署へ『青色申告承認申請書』を必ず期限内に提出すること」「前年度が黒字で今年度が赤字の場合、過去に納めた法人税の還付を受けられる『繰戻し還付』という選択肢があること」「起業前の出費を『開業費』としてストックし、利益が出た年度に狙って一気に経費化する『任意償却』の活用が可能なこと」、そして「赤字でも毎年発生する地方税の均等割(約7万円)に備えつつ、町田市・相模原市の『特定創業支援等事業』を活用して設立時の減税や制度融資の低金利メリットを引き出し、手元キャッシュを温存すること」の5点に集約されます。

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